最近フェリピートが、チリ人の哲学者が推薦している本を読んでいます。
今のチリの問題を理解するヒントとなる本として手を取ったのですが、子育てにもとても参考になる内容で私も興味深々です。

何で今のチリの問題(暴動があった事)と子育てが関係しているのかって、チリの子育てが暴動を起こしてしまう人間を作っているからなんですね。
こわ〜い。
日本人からしたら、「当たり前じゃん!」っていう内容もあるけど、それを論理的に説明してるから面白いです。
チリでは極端では有るかもしれないけど(アメリカも)、世界全体的にそっち方向に進んでいるような多くの事が要因になってます。

その中で私が共有したいと思った情報が有ります。
人間が心の病気にかかる原因となる考え方(感情)が、12個に分類されていました。
その12個は全てひっくるめてマイナス思考と片づけられてしまうような考え方です。
大ざっぱに言うと不安感です。
細かく分けられてる所が専門家っぽくって説得力を感じますよね〜
考え方によって脳だったり身体に起こってる原因が違うんで、細かく分けてるみたいです。
でも全部ただの単純にマイナス思考!

その不安感は、自然とふとやって来る物らしいです。
中には遺伝によって傾向が強い場合も。
もしかしたら生存するには有利だった傾向だったかもしれませんよね。

ダメな子育てでは、親が「子どもの気持ちに寄り添う」とか「子どもの気持ちを尊重して」と極端に子どもの気持ちの通りに行動をして、行動を制限する躾などを怠っていたら、子どもは気持ちのまま行動する人間に成長してしまう事らしいです。
湧き上がる気持ちが正しいと信じてしまっている人間は、事実ではない不安感にさえも支配されてしまい、心の病にかかってしまうのです。

私がチリに初めて着いた日に、フェリピートの従姉妹が精神科医に診てもらうためにサンティアゴに来ていたというのもあり、その後もチリ人って精神的に弱くない?と疑問に思っていました。
すぐにお医者さんに頼る部分はいい事で、だから自殺者は少ないのだと思います。
ここは日本人は見習うべきだと思います。

でも、なんでこうも精神的に弱いんだ?と疑問でした。
私にはチリの子育てが気持ちに寄り添っているかとかは全く分かりませんが、チリ人は思い付きで行動をする傾向が有りますよね。
その時になれば気分が変わるかもしれないので予定を立てれないとか、気分が変わるのは仕方がないから約束をすっぽかす事が許される文化ですよね。
ラテン系の情熱的な部分を説明するにも、気分を重視ししがちな文化だからだと言えると思います。
それが情熱的!と美化されていると、感情を肯定しているので、事実とは違う不安感にも気がつかなくなっちゃうんですね。

フェリピートのお姉ちゃんのパメラが、今年になって私に不妊治療について相談してきます。
私は経験と有る知識を全て教えてあげたのですが、「不安で不安で、怖い」という事で、不妊治療をしないらしいです。
流産の確率を減らすための着床前検査について話しても「また流産をする気がする」と言うのです。
これが事実とは違う不安感に支配されている状態です。
ちょっと私には理解できない事でしたが、この本で納得できました。

この本では、もっともっとチリ人を説明する話があって本当に面白いです。
また共有したいと思います!