昔も書きましたが、私はなるべくエイシートにダメと言わない子育てを心がけています。
もし壊されると困る物をエイシートが持っているのなら、私が置いていたのが悪かったから、壊されても仕方がないと思う事にしています。
もし危ない物を持っているのなら、私がつきっきりで見て、危ない瞬間に助ける事にしています。
そうやって自分が犠牲になる事で、まずはそういう事がない様に、先に気をつける事を心掛けようとしてるんです。

でも私がそんな事をしたところで、フェリピートの実家に行けば、ダメダメダメのオンパレードですけどね。
トマシートに間食をさせたくなくても、決して大人が犠牲になって家にお菓子を置いておかないなんて事はありませんでしたから、大人が子どもの為に生活を改めるという考えはいっさい無いです。

そんな事以前に、フェリピートの妹のハビエラは、エイシートに一番最初に「ノーノーノー」と教えたんですよ。
人差し指を左右に振って「ノーノーノー」と言うんです。
エイシートはすっごく小さかった頃だったので、できないからほおっておいたんですが、ちょくちょく教え続けているもんだから、ついにエイシートがやったんです。
それはそれでめちゃくちゃ可愛かったですよ。
まだノーの意味が分かっていないので、ふと思い出してやったようでした。
まぁ、オーストラリアに行ってしまえば、家族から離れるんで、私が思う悪影響からも逃れるんで、あまり心配をしていませんでした。

それが、だんだんと意味がある言葉をエイシートが本人なりに言うようになって来たんです。
今は何かしら主張をしたい時には、マーマーマーと両手を上げて言うんです。
ママと私を呼んでいるようで、そう捉えるとかわいいんですが、声のトーンは文句言ってる感がすごいんです。
もしこれが、このトーンでノーノーノーと言い出す事を想像すると、ちょっとそれは止めて頂きたい。
きっと周りの人も、マーマーマーを聞くのとノーノーノーを聞くのとでは印象が違うと思うんですよ。
私の子育てのスローガンは「周りの人を幸せにする人間にする!」なので、ノーノーノーじゃぁいけないんですよ。

それに最近エイシートと公園によく行くようになって、小さな子と出会う機会が多くなり、思う事があります。
やっぱり一人一人の個性は違って、色々な子がいるのですが、たまに周りの子に何かとストップをかける子がいるんです。
その中に一人エイシートにストップをかける子が登場しました。
危ないからここから先は行ったらダメだとか、階段は登るもので下りてはいけないとか。
挙げ句の果てフェリピートに対して、エイシートが何を飲んでいるのか聞いて、「お茶」だと分かると「子供はお茶を飲んだらいけないんだよ」と言ってきたらしいです。
その子の言うお茶は紅茶の事で、エイシートが飲んでるのはルイボスティなので、フェリピートは「テイーナ(カフェイン)が入っていないお茶だからいいんだよ」と教えてあげたらしいです。
フェリピートは、きっとあの子は親から全て制限をされて育っているから、周りにもそう言う行動をしてるんだろうと推測しています。
そしてその子の顔、捩れ曲ったような表情を常にしてるから、可愛くないんですよ。

そりゃぁああいう顔になるよなぁと思ったんです。

だからやっぱりノーノーノーと言わせたり、ノーノーノーと言ってダメ出しして制限ばっかりかけて育てるの、エイシートの為に止めて欲しいと思うんです。
フェリピートもそれは賛成で、家族にその事を丁寧に伝えてくれました。

チリ人の親は一般的に、私から見るとすごく辛抱強いと思うんですよ。
あまり怒らないので、そこは見習いたいと思うのですが、逆にけっこう制限をかけて育てている人が多いと思います。
このバランスがちょっと不思議です。