私の感覚で、チリ人って離婚した夫婦が多いです。
(最初から結婚してもない場合も多いですが)
それでも子どもは片親と暮らしながら、ちゃんともう片方の親に会っているケースが多いです。

甥っ子のトマシートの両親も別かれています。
トマシートは母親とサンティアゴ に住んでいますが、ちょくちょく父親のヘルマンに会いに、地方都市のリナレスへ行きます。
でもこのコロナの外出自粛そして外出禁止で、それができなくなったんです。
同じサンティアゴ 内に住んでるのなら、外出禁止中でも会っているケースがあると思いますが、別々の都市に暮らしている親子が、もうずーっと会えてないケース多いのではないでしょうか。

以前にもブログに書きましたが、私はヘルマンが大好きだったんですが、トマシートの養育費を払ってない事を知って、見損ないました。
今まで信頼していた分、怒りとやるせなさで、心の整理がつきません。
トマシートに会う資格は無いと思っています。
だから外出禁止で会えなくなっていても、全く気にしていませんでした。

それが外出禁止中のある日曜日の朝、トマシート宛に朝ごはんセットが届いたのです。
それはリナレスのヘルマンが、会えないトマシートにたのんだサービスだったのです。
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最初は、なんじゃこの体に悪い朝ごはんサービスは!って思いました。
これは子どもの気を引くための、やりすぎた選択なのか?(だからチリでは、親が別れている子どもは、甘やかされて育ったパターンが目立ちます)
子どもの健康は無視した、知恵や知識の無い事が露骨になった選択なのか?
特別に贅沢をさせてあげたいという考えなのか?
単にサービス自体に選択肢がないのか?
色々と疑問は湧きましたが、遠くに住んでいるヘルマンが、せめてトマシートに何かしてあげたいと思ってやった事なのです。
そう考えると、なんだか可哀想に思えてきました。

トマシートは照れ隠しなのか、ヘルマンをよく思っていない家族の前で遠慮しているのか、ちょっと抑え気味に喜んでいるように見えました。

また外出禁止中の別の日、夜にヘルマンはトマシートとテレビ電話がしたくて、電話してきました。
母親がケータイをトマシートに渡しました。
トマシートはケータイを床に置いたまま、ちゃんと話しをせず、遊び続けます。
これって、ただ落ち着きのない5歳児の行動なんでしょうか?それともトマシートは、私たちに遠慮してるんでしょうか?

床に置いたままのケータイから聞こえてくる、懐かしいヘルマンの声に思わず反応して、私が出て話しました。
ますます複雑な気持ちです。
大好きなヘルマン。
優しくて、面白くて、いい人!
以前のように100%の嬉しい気持ちでは話せないんですよ。
もしかしてトマシートも同じ気持ちなんでしょうか?
どこまで知って、どこまで感じでいるのか分かりませんが。
もしそうならば可哀想です。

ヘルマンはお金持ちではないけれど、養育費を払えないわけではなく、自分の贅沢を優先させて養育費を払っていません。
それはきっと自分が払わなくても、フェリピートの家族に経済力があるから、大丈夫と分かって払っていないだけなのでしょう。
トマシートを愛していないわけではなく、責任感が無いんだと理解したら良いんでしょうか。
私のヘルマンに対しての気持ち、すごく複雑です。
それは私だけでなく、家族みんなそうでしょう。
見ていて感じられますから。
トマシートも感じ取っているのかもしれません。
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