ケンシートが亡くなった連絡をすると、はるばる日本から、私を心配して電話をかけてくれた人達がいます。
ありがとうございました。
チリのフェリピートの知り合いも、すごい沢山の方が電話をかけてくれました。

基本的にチリ人は電話し慣れているのか、電話好きと言っていいのか、コミュニケーションに長けているからか、それとも形にはまり切った形式の事をする習性があるからか、流暢に一方的にしゃべる電話が沢山ありました。
(一方的っていう表現に悪意がありますかね?日本人との違いを表現しただけです)

だからフェリピートは「一番面白かったのはカヨキートの弟だよね」と言っています。
弟は私を心配して、何にも言葉を準備せずに電話をかけてきた様子でした。
心配だけして電話してくれた気持ちよく分かって、すごく嬉しかったです。
私にとっては至って自然体な電話でしたが、たしかに面白かったかも。
チリの人たちは、みんな流暢に次から次へと慰めの言葉が出るので、フェリピートとしては珍しい電話だったみたいです。

私に電話をかけてきてくれた日本人の方々は、私が話したいケンシートの話をしっかりと聞いてくれました。
そういう形で私をサポートしてくれるのが日本人のやり方です。
とっても助かります。嬉しかったです。
ケンシートの話が出来て、私の心が癒されます。

そんな中、私にとって衝撃だったのは、日本の男友だち。
「元気〜ぃ?」と始まり、永遠と彼の好きなコーヒーの話をし続けた人がいました。
私もコーヒーの話にすんなりのってしまい、永遠と続きそうな事に気付き「すっげぇ能天気な人じゃね」と話しを止めて終わらしました。
彼独特な方法でしたが、心配して元気付ける電話をしたかったのでしょう。
フェリピートも私も、どうでもいい話に気を取られる電話でした。
作戦通りだったのでしょうか?呆れたけど元気でました。
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フェリピートが頂いた電話の中で、1つ見落としていた事に気付かせる電話がありました。
それはフェリピートのおじいちゃんからの電話でした。
お爺ちゃんは80歳です。
優しーいお爺ちゃんで、元気でピンピンしています。

フェリピートのお爺ちゃんとお婆ちゃんは、フェリピートが赤ちゃんの時に面倒を見てくれていた事もあって、今でもフェリピートを大好きなのです。
明らかに孫の中でも、フェリピートをエコヒイキしている二人。
私が妊婦の時に、全くその様な様子に気付きませんでしたが、ケンシートが生まれる事をとても楽しみにしていたようです。
それなのにケンシートに会えず、ケンシートは亡くなってしまったので、 お爺ちゃんは電話口で、泣いていたらしいです。
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お父さん、フェリピート、お爺ちゃん

私は80歳のお爺ちゃん達は、今までの人生、色々な辛い体験を乗り越えてきたはずなので、長い人生のうちの小さな事に過ぎないかと思っていました。
それは全く違うんですね。
フェリピートがお爺ちゃんが泣いているのを聞いたの、初めてだったらしいです。

大好きなフェリピートの息子が生まれたので、それはとっても嬉しかったでしょう。
更にフェリピートにそっくりなケンシートだったから!
そのケンシートが亡くなり、会う事も出来なかったお爺ちゃん。
80歳で、もしかしたらフェリピートの子をもう見る事が出来ないと思ってしまったのかもしれません。
お爺ちゃんは、まさか自分よりも先に家族の誰かが、ましてや生まれたばかりの子が先に逝ってしまうとは、思ってもいなかったのでしょう。
お爺ちゃんにとって、ケンシートが亡くなった事はすごく悲しい出来事でした。

私はお爺ちゃんの為にも絶対にまた赤ちゃんを生みたいと思います。
絶対に絶対に!
だからお爺ちゃんに、しっかり長生きをして貰うように言おうと思います。